用語集:あ~お


外世界(アウターユニバース)

 自らが外界として認識できる世界のことを示す。
 即ち、自分を含んでいる世界である。
 自分を含んでいる世界の外側については、この語は用いない。
 このTRPGの舞台は基本的には《アズ・リアル》である為、PCにとってはアズ・リアルが外世界に当たる。

アズ・リアル

 創造主、空乃詩が其の内世界にて想像した世界のうちの一つ。
 名前の通り、――詩にとっての――現実に近い概念で構成されている。
 但し現実と違って、魔術や斑鳩法等といった、常識を逸する異能を持つ者が社会に潜んでいる。
 詩が精神的に不安定になってからは、その概念境界に綻びが生じ、外側から法則や存在が流入することによって《特異》として出現し、その特異が発現されることによってさらに概念境界が損傷するという悪循環に見舞われている為、存亡が危ぶまれる状態である。
 それでも、未だに容そのものはあまり変質していない為、既に消滅した、詩の内世界中の別の世界よりは幾等かましであろう。

 アズ・リアルに生きる殆どの者にそれを知る由はないが、実は今まで二度の初期化を受けている。
 初期化を受ける前と受けた後の違いを、時間軸の相違と表現するならば、最初の時間軸のアズ・リアルに、魔術という概念は存在しなかった。
 そこに、現在では識術と魔術の始祖として崇められている少女が現れたことで、一度目の初期化に際し、魔術が世界に導入される。
 ただ、一度目の初期化は詩と愛理の合意の下で行われたことであり、それ故に二度目の時間軸において追加された概念は、二人にとって"アズ・リアルに在ってもいいもの"であるということになる。
 二度目の初期化は、メタ時間軸的には詩が精神的に不安定になり始めた頃であり、この時に愛理が《特異》を定義したことによって、その"認知すべきでない何か"を、制御下に置ける代物として、世界観に落とし込んだ。

唯一なる静穏(アタラクシア)

 《アズ・リアル》に存在する、二柱の神のうちの一柱。
 長い銀髪の、儚げな少女の姿で顕現する。
 アズ・リアルの概念境界、通称《確率の空》が顕現した存在であり、《確率の空》における無存在、或いは"0"、即ち"存在し得ない概念"の集合体である。
 その性質上、アズ・リアルで起こり得ない、あらゆる概念を否定できる。
 識術師達が"最高位だ"と考える、全能の領域である《無限光(アイン・ソフ・アウル)》を顕現させる《無限(アイン・ソフ)》は、彼女の側面の一つである。
 基本的に、有存在は有存在のみを意識するため、"無の広がり"である彼女が意識されることはない。
 その為、識術師らがただ単に"神"と云えばアレーティアの方を示すことが多いが、有は無から生まれるものであるため、アレーティアの母ともいえるアタラクシアも、無くてはならない存在である。
 アレーティアが"詩の、アズ・リアルを生かそうとする意志"ならば、アタラクシアは"詩がアズ・リアルに対して定めた、諦観すべきもの"の顕現であり、世界が崩壊しようとも彼女は無干渉を貫き、自身の滅びを受け入れている。
 

唯一なる真理(アレーティア)

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 《アズ・リアル》に存在する、二柱の神のうちのもう一柱。
 長い金髪を持ち、背中には六枚の翼を生やしている、神々しい少女の姿で顕現する。
 アズ・リアルの概念境界、通称《確率の空》が顕現した存在であり、《確率の空》における有存在、或いは"1"、即ち"存在し得る概念"の集合体である。
 その性質上、アズ・リアルで起こり得る、あらゆる概念を操れる。
 《無限光(アイン・ソフ・アウル)》は、彼女の側面の一つである。
 現実世界の次元で考えた場合、彼女は、空乃詩の"アズ・リアルをそのままの姿で残そう"という意志の表れでもあり、基本的には世界を崩壊に対して否定的な意思を抱いている。
 しかし、詩にとって神とは"決して自身が形成している世界の為に活動しない存在"である為、アレーティアも《対象》や《特異存在》等に対して、直接手を出すことが出来ない。
 そもそも、彼女の全能とは飽くまで"アズ・リアル内における全能"である為、実際のところ、彼女自身にそれらを撃退する術はない。

斑鳩機関

 神領家の血を継ぐ者達により組織された戦闘機関。
 神領家の家訓である"日本の守護"を、その血に宿る異能により遂行する為の組織である。
 個人の理由は様々だが、彼らが全体として持っている、戦う理由は、世界の守護ではなく、飽くまで日本の守護。
 その為、戦争が起きれば彼らは日本に仇なす戦力を攻撃してきた。
 彼らが目下最大の脅威と見なしているのは《特異》であり、組織員の多くは、その撃退に力を注いでいる。
 彼らの主な戦闘方法は、その血統から引き出す、魔術でも特異能力でもない、秘術である。
 秘術は、今ではすっかり体系化された魔術と違い、至ってオカルティックな扱いがなされている。
 "気"や"霊力"などといった至極曖昧な言葉を用いて、戦闘技術を構築するのだ。
 例えば、彼らが気を込めて文字を描いた呪符は、実際に力を持つ。
 そうやって作った呪符を携帯し、必要なときに敵対者に投げつける等といった使い方がされている。
 そして、彼らの有するもう一つの技が、汎用格闘戦闘技術《斑鳩法》。
 これは、体内に流れる気を操って効率的にダメージを与えるという技術である。
 体内を巡る気を固定化させ、それを意図した種類の力に変換させた後に外界との接触面に流し、そして蓄積されたその力を余す事無く放出する、という一連のプロセスで実行される。上級者になるほど、その速度は増す。
 こちらは、実際には神領の血が混じっていなくても使用することができ、神領烈花が、特別性に関する事件・事故の被害者になったり巻き込まれたりした者のために講座を開いている。そのため、現在は幾らかこの戦闘技術は広まり、様々な派生の型が生まれている(なお、その全てが、烈花の用いるオリジナルの《斑鳩法》に劣る)。
 神領家の力を秘めた血は、どちらかといえば女性に強く発現しやすい。そのため、"気を制御しやすい"ことを理由に、神領本家に近い血族にある娘らには、専用の、巫女装束のような服装が用意されている場合がある(一種の慣習であり、実際には衣服自体が何らかの異常性を持つ訳ではない)。

一意(いちい)の系譜

 日本に存在する、異能者の血族。
 正確には、”一意”という姓そのものに付与された特別性であり、生物学的な血の繋がりに関係なく、その姓を持った者は、否が応にも、ある種の特殊な性質を宿すことになる。
 ある程度、方針的に纏まりのある神領家や東岸家と異なり、系譜に属する人間が共通して持つ認識や価値観は存在せず、それぞれが思い思いの人生を生きている。
 その為、現状、魔術界隈や各異能者コミュニティにおいて、「集団として強大」との認識はなされていない。
 しかし、個々のポテンシャルは非常に高く、中には東岸家の姉妹にも匹敵する能力を持つ者も居る。

 一意の系譜に属する異能使いに共通した点として、異能が「破壊」に特化していることが挙げられる。
 破壊の方向性を「時間」に向け、過去や未来を現在に接続させる者や、「確定性」を破壊することで、自らが持つ可能性を一つに絞らず、複数利用する者などが居るが、本質的には全て「破壊」である。
 即ち、一意の姓を持つ者はみな共通して「破壊」の運命――《始源識》を持って生まれ、それが各々の在り方に沿った《特異能力》として分化するのだと言える。

 一意の系譜の源流は、「一意零霞(いちい・れいか)」という女性にある。
 彼女は稀代の特異能力者であり、世界全てを、そして女神――《唯一なる真理》すらも恐怖させた、最凶最悪の「世界の敵」である。
 女神が彼女に、いわゆる「トラウマ」のようなものを抱いたことで、「一意」という姓に対する《途心》が成立し、「一意」が特別性を宿すようになった。
 もっとも、「系譜」と言っても、彼女が誰かと子を成し、それが「一意」という家系を構成している訳ではない。
 そもそも、彼女はまだ、この世界には生まれていないのである。
 生まれていない筈の人間が、いかにして世界に傷痕を残したのか。その謎を知る者はごく僅かである。(詳細は『AuroraSky』および『AuroraSky:Blade of Brave』を参照。)

内世界(インナーユニバース)

 人間が、その思考の内側に創造した世界の事を示す。
 例えば想像上の世界は内世界であるし、論理的に、或いは数学的に世界を考察する際のモデル的な意味での世界も、一種の内世界である。
 内世界流出は文字通りの力である他、《論理武装》とも呼ばれる、《特異武装》の行使にも大きく関わっている。
 《アズ・リアル》は、空乃詩という少女が創造した内世界の一つである。
 また、彼女は"自らの住む現実も、所詮は誰かの生んだ内世界だ"と考えている。
 それが事実か否かは、アズ・リアルの一部の人間以外が、上位次元の存在を認知できないように、不明である。

詠唱

 魔術を起動するキーとなっている行為の総称。
 魔術は、脳内に存在する"逆流神経"を活動させることで実現されるが、それを意識的に行う為の自己暗示のようなものである。
 魔術学派によって当然違いはあるし、同じ学派でも人それぞれ、違う方法を取るのが一般的である。
 基本的には、より手間の掛かる詠唱程、それに対応する魔術との結びつきを強くしやすいために安定し、逆に手間の掛からない詠唱法は、隙が少ないが魔術の失敗の危険性が高くなりやすいという欠点がある。
 識術におけるポピュラーな詠唱法は、"通過するセフィラの名前を叫ぶ"というものであるが、それを一つ取っても、"通過するパスまで叫ぶ"、"セフィラとパスを数値に置き換える"、"通過するセフィラを数値に置き換えたものの合計値を叫ぶ"、"通過するセフィラの属する界を叫ぶ"等といった方法がある。
 セフィロトの樹に関与しない方法を取る者も居り、さらには、詠唱の癖から行使した魔術を見抜かれることを嫌い、"これから魔術を使う"と思考することを詠唱とした、無声詠唱を用いる者も居る。
 識術をベースとするデジタル魔術は、この詠唱を機械のコントロールで行うものである。

 一般的な詠唱には以下のようなものがあり、個々人の好みに合った方法が取られる。飽くまでこれらは一般的な方法であり、これ以外の方法も存在する。
  • 通常詠唱…セフィロトの樹への逆流において、通過するセフィラや通過するパス、あるいは通過する界(アッシャー/イェツィラー/ブリアー/アツィルト)を叫ぶ。他には、到達先のセフィラ名のみを叫ぶ等。
  • 数値詠唱…セフィロトの樹のセフィラやパスを数値に置き換えて詠唱する。
  • 高速詠唱…通常詠唱において、セフィラ名やパス名の頭文字のみを繋げたり、数値詠唱において、数値化した要素を合計して詠唱したりすることで、行程を省略・高速化する。
  • 対応詠唱…何らかの語と、行使する魔術的行為を対応させ、それを行う度に対応する語を叫ぶ。
  • 構陣(こうじん)詠唱…ある図式を描くことを、対応する魔術を起動するトリガーとする。「図式を描く」ことが出来ればいいため、必ずしも、その図式が目視できる必要は無い。
  • 印形(いんぎょう)詠唱…身体(手など)の関節の曲がり具合や、その動作そのものを詠唱行動にする。
  • 無声詠唱…発声や特定の動作などを行わず、思考のみによって魔術を起動する。

死殺(オーバーライド)

 文字通り、自らに迫る死を殺すことで、方法は特に問わない。
 《死》は、現実を模した《アズ・リアル》の中において、あらゆる有存在に設定された絶対的な法則である。
 存在には必ず死が訪れ、死なないものは存在しないのである。
 しかし、PC達をはじめとした《特異》を扱う者は、そんな法則すらも超越することを可能としている(実際には、《死殺》を行うことが出来る者は、元々多くはない特異能力者の中でも、かなり限られる存在だが)。
 但し、絶対的な法則を打ち破ることは世界に大きなダメージを与えることに繋がる為、東岸定理は、死殺を行うことを推奨していない。

  • 最終更新:2018-03-07 16:54:09

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