NPC(ノンプレイヤーキャラクター):魔術関係


アインスヴァール・エーデルハイト

性別:男 年齢:70以上 種別:人間/魔術師
モード:ワンド2/ソード3/カップ2/ダイヤ1
 白髪の老齢な男性。錬金術師であり、学会中枢十八席の第二席を頂く、錬金術の頂点に立つ使い手。
 見た目は70歳程度だが、魔術によって老化を抑止していると見られ、実年齢は不明。
 魔術界隈における名門、エーデルハイト家の前当主である。
 エーデルハイト家は、「普遍的な理想状態(イデア)への到達」を目指しており、その為の手段として魔術を研鑽している。
 彼らは、あらゆる魔術に精通しているが、特に、「自身の魂そのものを高位に精錬する」ことを探求の目的に含む錬金術は、特に深く究めている。
 アインスヴァールも、元々はそれを目指し、特に秀でている訳でもない才能を、研究の物量と集中力でもって補っていた。
 しかしある日、自身の娘が、人体練成によって生み出された少女を遺して謎の死を遂げたことから、娘に強く執心し、彼女を取り戻す為の錬金術を求め始める。
「既に死亡した人物を蘇生する」など、あらゆる術をもってしても不可能である。
 そのため、表向きは厳格かつ冷静な老人だが、その内には、求めても求めても得られない成果によって抱えた狂気が存在している。
 現在は、学派長兼、娘の遺した少女――フィーアエレムの教育係として活動している。
 後進への教育は熱心だが、それは、娘を蘇生させる術の発見に繋がる可能性があるのではないかという思惑からである。
 娘を置き去りにしてどこかへ失踪した、彼女の夫のことを強く恨んでいる。
 
「遊んでいるのは結構だが、お前には、現当主としての責任感を持ってもらわねばならん」

アダム・アーベル

性別:男 年齢:30? 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド5/ソード2/カップ0/ダイヤ1  
 茶髪の男性。《神殿》上層部のメンバーであり、かなりの有力者であると目されている。
 《偽世界》出身の、強力な識術師であり、識名は"Reinheit(其は静穏なり)"。即ち特異存在の身であるが、自身の有する崩壊性を押し止める力を持っており、かつそれを実行している。
 寡黙な男ではあるが、内に秘めた執念は、もはや狂気的な域に達している。
 上層部の他のメンバーが、いわゆる「社会の表側」を侵し、支配する為に暗躍することに積極的であるが、彼に関しては、社会というよりは、世界そのものの掌握を欲している。
 昔、概念境界を越えた際に、《アズ・リアル》の神性存在である《唯一なる静穏》と出会ってから、彼女に異常に惹かれるようになり、彼女が体現する世界の支配欲が生まれた。
 彼にとっての世界とは、「人生の全てを投げ棄てても自分のものにしたい女」にも等しいものである。
 なお、人間の中で最も神に近い存在と言えるアンファングにも執着しており、彼女に会いたいと考えている。

 現在は、世界の何処かにある《神殿》本部に滞在しているが、かつては日本に居たことがあり、その時に学んだ剣技と組み合わせて魔術を用いる。
 識名にも"静穏"を取っている通り、否定魔術を得意とする。

「世界に対する害意など無い。ただ単に、人間に興味が無いだけだ」

アマリア・シュロスシュタット

性別:女 年齢:12 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド8/ソード0/カップ0/ダイヤ0
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 金髪の少女。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅠにして、最強戦力。
 識名は"Zorn Strafe(断罪の怒り)"だが、"魔術師(メイガス)"の肩書きで呼ばれることが多い。魔術師に対して、あえて「魔術師」という肩書きを与する事は即ち、「彼女こそが真に魔術師であり、他のものは有象無象に過ぎない」事を意味している。実際に彼女は識術に関して、アンファング及び其れに匹敵する存在である、或る男に次ぐ実力者である。他の呼称は「メイガス・シュトラーフェ」、「魔術師アマリア」等。
 才能に恵まれている一方、性格面では、まともな人間の少ないV∴G∴の中でも屈指の不安定さであり、それが原因で、限界まで実力を発揮できる事が少なくなっている。非常にわがままかつ他人を信用しない性格であり、また、"戦闘"ではなく、一方的な殺戮を好む。そんな性質に由来するのが、彼女の使う砲撃魔術である。これは、「あらゆる隔たりを突破して、対象に命中する攻撃を放つ」というものであり、彼女の放った光弾は、どれだけ距離を置いても発射直後に命中し、防御行動を無視してダイレクトに対象にダメージを与え、全力で放とうものなら、時間すらも越えて、過去の時間軸における対象に命中する。回避も防御も出来ない為、大抵の魔術師は何も出来ずに屠られることになる。
 彼女の性格が捻じ曲がったのは、過去に、魔術師同士の戦いに巻き込まれて両親を失い、自身も火傷を負った右耳を切除した経験がある為である。かつては、両親に愛されて育った、優しい少女であった。
 魔術の才に恵まれてはいるが、その一件で、魔術師に対する憎悪を覚えさえしなければ、魔術を使ってまで何かを希求するような人間にはならなかった。
 根本的・精神的には「魔術師ではない」ため、彼女が自身の意識改革を行わなければ、持てる才能の全てを、安定的に発揮することは出来ない。

 現在では、しばしば偵察を名目として《アズ・リアル》に赴いては、魔術師などを殺害している。また、アンファングとは会った事があるようで、彼女の事を酷く嫌っており、彼女の創造物とも言える魔術学会を目の敵にしている。さらに、《偽世界》としては、いずれ利権の問題で争うことになるとはいえ、当面の目的は同じく「社会の掌握」である《神殿》に対して協力的であろうとしているが、あらゆる魔術師を嫌うアマリア個人は、敵意を剥き出しにしている。
 
「なんであたしが魔術師(メイガス)って呼ばれてるのかをさ、教えてあげるっ!」

アルバート・ブレイズワース

性別:男 年齢:25 種別:人間/魔術師
モード:ワンド1/ソード3/カップ1/ダイヤ3
 金髪の男性。
 魔術学会中枢十八席全体の指示に沿って動いたり、それを伝達する、メッセンジャー的な立場になっている。
 そうして、人間性に少々疑問を抱くレベルで癖のある連中が多い十八席に振り回されている為か、いつも疲れたような顔をしている。
 生真面目な性格で、また見た目が良く、可愛げもある。その為、「年下」が好きな、境界魔術の長のメリアや、いかにも無垢な少女といった見た目をしながらも男漁りを好む、記憶魔術の長のニコラには、よくオモチャにされている。
 彼自身は、高度なレベルの境界魔術を扱う魔術師であり、メリア・フランシールには、敬愛を通り越して、心酔すらしているところがある。彼女の「"自分達の側"と、社会の表側には、一定の境界が無くてはならない」という考えに賛同しているため、現在の社会のあり方を保全する為ならばと、積極的に活動している。その性質上、《神殿》の事は特に憎んでいる。
 自覚は無いが、若干マゾヒストの気があり、メリアのような女性にこき使われる事に陶酔している。

「今回の件は、出来れば早急に解決して下さい。でないと私が怒鳴られ……じゃなくて、一般市民に被害が出ないとも限りませんので」

アルファード・バルタザール

性別:男 年齢:17 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド2/ソード0/カップ6/ダイヤ0
 少し長めの金髪の美少年。左目が切り傷によって失明している。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅦ。
 識名は"B.T.E.S.(醜悪な肉を切裂く刃)"。
 V∴G∴の中でも、かなりの問題児。"人を切刻む事"を趣味とする彼は、本来は無差別に人を殺すため、同僚ですら手を焼いている。
 "彼が切刻んでいる時は誰にも邪魔させない"事を条件に、辛うじて殺害対象を絞らせている。
 かつて街を歩いていた時、異常犯罪者に襲われ、全身を切刻まれている最中に、神経へのショックにより偶発的に識術に覚醒、加害者の男の身体に"切取り線"が見えるようになり、それを視線でなぞる事によって、男をバラバラにした。それ以降、あらゆる人間の身体にその"線"が見え、常にそれを切りたくてたまらなくなってしまった。そんな彼にとって、"切断"は三大欲求にも並ぶものであり、欠かせない行為である。
 
 切断に特化した識術を用いて、距離や強度に関係なく、目視できるあらゆる物体を切断する。
 天性の才能が大きく関わるとはいえ、本来は技術であるところの識術が、偶発的に使用出来るようになった珍しい例であり、かなりの素質を有している。ただし、彼自身の性質ゆえ、識術を究めるために訓練を行うことはまず無い。
 
「足りないぃぃぃ! まだ切り足りないんだよおおおぉぉ!」

アンファング

性別:女 年齢:? 種別:人間/魔術師/特異存在?
モード:ワンド6/ソード2/カップ0/ダイヤ0
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 非常に長い銀髪の少女。見た目は少女だが、相当に長生きしている。
 魔術学会中枢十八席のうちの第一席を頂いている魔術師であり、識術の長。
 最初の魔術である識術を世界にもたらしたことから、魔術そのものの祖でもある。
 "発端"を意味するその名は、そういった性質故に持つようになった肩書き、すなわち識名であり、自身も常にその名を名乗っているため、本名は誰も知らない。
 学会どころか、公の場に滅多に姿を現さないことからも、その存在は半ば伝説的と化しており、多くの魔術師から、「最高位の魔術師」、「《無限光(アイン・ソフ・アウル)》への到達者」、「三次零」(《無限光》の象徴数が「000」であることから)、「神に愛された者」等と称され、崇拝に似た感情を抱かれている。
 しかし、その実態は、自己中心的かつ傲慢にして幼稚な性格であり、あらゆる意味において、何かに支配され、縛られることを厭う。
 世界の事は愛しているが、それは飽くまで「自身の居場所だから」なのであり、個々人の幸せなどに興味は無い。
 現在は何故か沈黙を保っているのが、社会にとっての救いと言える。

「この世界なんて、所詮は私の遊び場でしかないの。好き勝手に世界を創った癖に、人間イジめて遊んでる神様とやらよりは余程マシだと思うけれど」

エステル・ホワイト

性別:女 年齢:約50程度 種別:魔術師/特異存在
モード:ワンド3/ソード2/カップ2/ダイヤ1
 長い銀髪の少女。外見年齢は12~14歳ほどで、性格も相応に幼い。
 魔術学会中枢十八席の第十六席、真語魔術の「初代」学派長。《真なる言葉(トゥルーワード)》の魔術名を名乗ることを、敬意と畏怖を以って認められた、生まれつきの、ある種の天才にして、天災。
 彼女の語る言葉は、通常の言語とは全く異なる性質の「他の何よりも真語に近い言葉」であった。その為、彼女の言葉を常人は理解できず、ただの発話が真語魔術として作用し、現象改変を引き起こす様から、”口を開けば嵐が来る”とまで言われていた。
 そういった経験から内心、孤独を感じており、世界に存在する『真語』を究めることを目的とする「真語魔術」の道に進んだのちに、真語を用いた、神との対話を願うようになる。「きっとその人となら、思いっきり話せるだろう」、と。

 過去に、すべての真語を集める《図書館(ライブラリ)》を作ることを決意し、その類稀なる力を用いて、一夜にしてすべての真語術師から強制的に真語を「蒐集」した。
 境界魔術、数理魔術の学徒に協力を願い、あらゆる物理的空間から隔離され、あらゆる仮想空間にその敷地を広げている『独立多元空間電脳魔術図書館』を作り上げた。しかし、この偉業を成し遂げた反動によって、自らも《図書館》に一体化し、其れそのものとなってしまっている。
 現在の彼女は、現実において自らと接続可能な人物を探し出し、その人物と図書館をつなげることで現実世界に干渉している。
 いつか《図書館》が世界全ての真語を集積し、創造者への謁見が可能となる日を、ゆっくりと待っている。

「いつかこの言葉で、この世界を創った人と友達になりたいの――だから、お願い、力を貸して」

エルネスト・ローレンス

性別:男 年齢:24 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド3/ソード1/カップ3/ダイヤ1
 少し長めの黒髪の青年。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅣ。
 識名は"Todestrieb(崩壊天命)"。
 柔和な雰囲気の青年で、振る舞いも紳士的。容姿に優れるということも相俟って、――彼の本質を知らない――女性からよく好意を持たれる。
 しかしその実、彼は他者をいたぶること、特に少女をいたぶる事を至高の悦びとしている、V∴G∴の中でも群を抜いた外道である。
 弱者を陵辱することに快感を覚えることから、見た目だけはまさに弱者の其れであるアマリアは、一応は同僚ながらも性の対象として見ている(ただし、それを実行に移すようであれば即座に彼女に殺されてしまうので、それは控えている)。その性質上、V∴G∴の中でもかなり疎まれており、特にアマリアからは"その気になればいつでも殺す"とでも言わんばかりに嫌悪されている。
 かつては真っ当に生活しており、可愛い恋人も居たが、ふと「自分の大切なものが損なわれたら、どんな気持ちになるのか」という事が病的なまでに頭から離れなくなり、恋人および両親を嬲殺しにした。
 大切にし、愛して護るべきもの程壊したがるため、サディストでありながらマゾヒストとも言える。

 識術によって、いつも持っているアタッシュケースから、あらゆるタイプの武器を召喚する。また、武器そのものではなく、武器が持つ性質(例えば、弾丸ならば「高速で対象に向かって飛ぶ」という性質)を、別の武器に付与するという業も持つ。これによって、ただの鉄パイプや小石を、人体を貫く速度で射出したりといった事が出来る。
 
「おやおや、困ったお嬢さんだ。しかしそれでこそ、"害いがい"があるというもの」

エルミリア・クラメール

性別:女 年齢:? 種別:人間/魔術師/特異存在?
モード:ワンド2/ソード5/カップ1/ダイヤ0
 金髪をサイドで纏めた少女。アンファングと同様、見た目よりも遥かに長く生きている。
 魔術学会中枢十八席のうちの第十八席を頂いている魔術師であり、数理魔術の長。
 アンファング程でないにしろ、彼女も学会に現れることは多くない。
 彼女自身の、学会における評価は低い。高位の魔術師が、探求に使える時間を延ばす為に、魔術を用いて成長を停止させる事は稀にあるが、数理魔術そのものの歴史が高々30年程である為、素直には受け入れ難い存在であるのだろう。彼女が、軽薄で自信家な性格であることも、それを助長している。
 いわゆる天才であり、スーパーコンピュータのような計算能力を有する。自称「元人間」であるが、「人間だった頃」から計算は得意であったらしい。
 その代償か、私生活の面では、あまりにもずぼらで適当な性格であり、スカートも下着もはき忘れて外に出た事があるという。
 数理魔術を学派として成立させはしたものの、自身から積極的に教導に関わることはなく、学会会議にも出席しない辺り、「探求」以外の些事には、余り興味が無い様子である。
 一方で、何らかの接点があるらしい東岸定理とは積極的に関わる姿勢を見せており、しばしば一緒に居ることがある。

 定理やアンファングにも匹敵する、非常に高い戦闘能力を持ち、自身の生み出した数理魔術だけでなく、他学派の魔術、果てには剣術や体術まで使いこなすが、そのような大量の技術を何処で学んだのかは不明。

「本当に、君には感謝してるんだよ、定理。だから私はこうして、君に協力してるんじゃないか」

落星幸 (おちぼし・さち)

性別:女 年齢:21 種別:人間/魔術師/特異能力者/始原識能力者
モード:ワンド3/ソード4/カップ0/ダイヤ1
 赤いメッシュ混じりの黒髪の女性。痩せた体つきにゴシックパンクを身に纏う様からは病的な印象を受ける。
 魔術学会に所属する魔術師であり、危険な現場で単独任務を行うことが多いエージェント。
 魔術名は"Anti Lucky(非幸)"。
 心理術、記憶魔術、境界魔術を混合させ「不幸の記憶」を用いる戦闘スタイルをとる。これは自身の不幸の記憶を相手に送り込む、不幸の転位などを行うことで相手を封殺するものである。

 彼女は所謂、強烈な不幸体質であり、その身はそこに在るだけで自身と周囲を不幸に巻き込んでいくものである。
 両親は事故で死に、その後の引き取り先からは虐待を受けた。施設に入れば施設は感染症で壊滅した。その度に自身も被害を受けるも生き残り続けてきた。
「死」以外の不幸を全てその身に受け、何度も自殺を試みたが彼女が死ぬことはなかった。無意識の《死殺》が彼女を生かし続けているのである。
 それからの彼女の人生はほぼ捨て鉢であり、どうしていても自身の不幸を防げないのならばと、暗い道を歩み始めた。
 あらかたの犯罪に手を染めた頃、己の生きる価値も分からないまま魔術学会の誘いにのり魔術師となる。
 彼女は微かな希望を胸に魔術を学んだが、魔術をもってしても不幸を抑えることは出来ず、むしろそれを利用して自身にしか出来ない戦闘スタイルを編み出すことになる。
 共に任務に着いた魔術師が戦闘不能ないしは死亡するため、学会の中でも孤立し、単独で危険任務にあたるようになる。

 そうして意味もなく学会の任務に参加する内に、彼女は一人の少女と出会った。
 少女は神を憎み、世界を壊そうとしていた。
 任務のため、少女の目論見を潰した幸であったが、その際にあることに気付く。
「悪いのは自分ではなく世界なのかもしれない。」「世界とは、神とは殺してしまってもよいのだ。」
 その任務以降、幸は魔術学会に隠れて少女と結託し、世界を殺す準備を始めている。

「あらぁ、こんな所で私と出会ってしまうなんて。貴方、運がなかったわねぇ…」

ゲルハルト・アルトマン

性別:男 年齢:28 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド8/ソード0/カップ0/ダイヤ0
 少し長めの銀髪の男性。隻腕。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅢ。
 識名は"Metzelei tier(殺戮の獣)"。
 凶悪な顔つきで居ることが多く、性格そのものも非常に粗暴かつ軽薄。
 "任務を達成すること"よりも"敵と戦うこと"を優先し、一人では暴走しがちであるため、マチルダと共同で任務につく事が多い。
 フェイレンと同じく貧民層の生まれで、当時から他者に対して、暴力による支配的な態度を取っていた。幾らか成長してからは、特定の組織や魔術的結社に属さない傭兵として、狭い世界の各所で戦ってきた。最初は金銭の為に戦っていたが、ある戦闘の中で、右腕を失ってもなお構わず戦い続ける自分の姿から、"自分は戦闘そのものが好きだ"という事を自覚し、よりハードな戦いに赴く機会を得られるV∴G∴に所属した。
 戦闘狂であるが故、アマリア等と異なり、例え識術師でも"まともに戦闘が成立しない"格下相手には手を出さない。しかし、戦闘に巻き込むことも躊躇しない。
 フェイレンとは、いわゆる幼馴染であり、腐れ縁。"お前みたいな金クサい女抱けるか"、"キミのサルみたいな脳味噌じゃ、どうせすぐ死ぬアル"と、互いに罵り合っているが、仲は悪くないらしい。

 使用識術は、身体能力を増幅するものと、"破壊"の概念を適用するというもので、非常に攻撃的かつパワー任せ。素手で地面を叩くだけで衝撃波を発生させ、周囲一帯を粉砕する。
 
「ケッ、つまらんヤツだな。ちょっとは持ってくれねぇと"戦い"にもならねぇ」

シルヴィア・シルトヴァーン

性別:女 年齢:110以上 種別:人間/魔術師
モード:ワンド2/ソード3/カップ2/ダイヤ1
 長い銀髪を持つ、気だるげな女性。見た目は二十代前半、ともすれば十代にも見えるが、実年齢は不明。喫煙者。男口調。
 神智術師であり、学会中枢十八席の第五席を頂く学派長でもある。
 魔術名は"Latria(神への崇拝)"。愛称は「リア」。
 ふらふらと様々な国を旅する自由人で、何かに拘束されることを嫌い、特定の国家や組織への関心も薄い。
 ただ、人情や、人間社会そのものには理解を持っており、不用意にそういったものを乱すような真似をせず、上手く付き合っている。
 そんな彼女が唯一、帰属意識を持つ対象が、「神」であり、魔術名にも表れているように、熱心な「信仰者」である。
 生まれはキリスト教系の家系であり、彼女自身もキリスト教徒の側面はあるが、決して敬虔であるとは言いがたい。「その手で人を救ってくれる神が見てみたい」という願望があるため、むしろ、現世利益的ですらある。
 本質的には、より抽象的かつ究極的な「神」への信仰を抱いているのであって、特定の宗派に傾倒、依存してはいない。
 得意な魔術はエンチャント、即ち、人やモノ、行為に何らかの性質を付与し、強化・劣化させる類のものである。
 また、銃器の扱いも得意とする。
 最近は隠居気味だが、長い間、各地を舞台に立ち回ってきたことで得た人脈も彼女の武器と言える。

 ドイツ人であり、かつては、ドイツの秘密結社にして魔術結社でもあった、トゥーレ協会に所属していた。
 しかし、彼らの国家主義的・差別的思想に嫌気が差し、また、当時(大日本帝国における大正時代)、トゥーレ協会で幅を利かせていた、自らを「神」と捉える魔術師の少女、パトリシア・ヴェルトールともそりが合わず、脱退。
 協会の追っ手を撒くために各地を転々とする中で、当時、オカルトに関わる案件を担当する、帝国陸軍・特務第カ号超力部隊を率いていた鳴神六堂に助力を受けたことがきっかけで、彼の協力者、また、友人となる。
 当初は、互いに一線を引きつつも信頼し合い、また、六堂の「究極の神を創る」という思想に興味を抱いていたが、彼が大局を優先して十数万人の人民を容赦無く見捨てた、とある事件をきっかけに、彼の思想、そして、彼が創り出そうとする神への疑いを強め、やがて袂を分かつこととなった。
 旧魔術学会が、表社会にまで及ぶ支配を目論み、斑鳩機関や惟神、ドイツの魔術機関《アーネンエルベ》などと対立した際には、何れの組織にもつかず、それぞれが消耗し、力を弱める方向に立ち回った。
 その後しばらくして、メリア・フランシールのスカウトに応じて、新生・魔術学会に所属し、主に、神智術に関して頭角を現すようになって今に至る。
 本人曰く、「定職に就いて、かなり丸くなった」。

「90年間、ずっと『私も神が見てみたい』だの何だの言ってる、残念な年寄りとでも思ってくれればいい」

高嶺由奈香(たかみね・ゆなか)

性別:女 年齢:16 種別:人間/魔術師
モード:ワンド2/ソード2/カップ1/ダイヤ3
 長い茶髪の少女。市立櫻岡高等学校2年生。
 自他ともに認める「普通の人」であり、それなりに真面目で、それなりに成績も良く、性格的にも当たり障りの無さを極めたような存在。
 昔からそんな性質だったため、何となくで人並の生活を送ってきた。
 しかしそれ故に、「何者にもなれない自分は、何のために存在しているのだろうか」と悩むようになり、「普通でないこと」を望むようになった。
 そんな彼女に転機が訪れたのは高校1年生の時。何か不審な物音がした路地裏に、興味本位で入ってしまったが為に発見した、――デジタル魔術を実行する為のアプリケーションが導入された――血塗れのスマートフォンであった。
 その時、その元の持ち主を殺害した人物である、隻腕、隻眼の少女と出会い、彼女に襲われるも、間一髪のところで、境界魔術師のマリー・フランシールに救われる。そこで初めて、魔術が実在する事と、魔術学会の存在を知ったため、それからは、「普通の高校生」として生活する一方で、ある地下への階段に常設されている空間接続魔術によってたどり着ける魔術学会櫻岡支部に通い、魔術を研究するようになった。
 とはいえ、全くの偶然で魔術に出会ったに過ぎない彼女は、未だに、様々な意味での覚悟が決まっておらず、「何のために力を使えばいいのか」と迷っている。
 性格のキツいマリーとは、かえって「より本心から付き合える」という事で、それなりに仲の良い友人となっている。

「私って、誰からも期待を寄せられていないからさ。だから私は何も求められてなくて、何もする必要がない、そういうつまらない人間なんだ」

チェルシー・イングリッド

性別:女 年齢:27 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド1/ソード1/カップ4/ダイヤ2
 金髪をポニーテールにしている女性。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅥ。
 識名は"Skandinavisch Zauberer(北欧の魔術師)"。
 あまり物事に拘らず、割りに明るい雰囲気で、初見の人にも馴れ馴れしく接し、冗談もよく言う。
 適当な性格ではあるが、人間としてはまともなほうで、V∴G∴の中では唯一、アマリアが(多少なりとも)心を開いている存在。
 かつてまだ『識術』という体系化された概念が存在せず、それが「魔法」と呼ばれていた時代には「夢」があるのだと語り、憧れを感じている。
 性格上、いかにも「旧時代の魔女」のような存在であるデルフィネアに興味を抱き、よく彼女に絡みに行くが、毎度毎度、適当にあしらわれている。

 戦闘時には、武装召喚により、腰につけ身体能力を向上させる帯、投げると手元に戻ってくるハンマー、鉄製の籠手を出現させて戦ったり、雷を操る。何かと派手で無駄が多いのは、完全に彼女の趣味である。

 対存在は枠内白亜。
 
「ま、テキトーでもなんとかなるんじゃない? マジになりすぎるのは良くないって」

デルフィネア・ヘレンヘイズ

性別:女 年齢:不明(100以上) 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド0/ソード4/カップ2/ダイヤ2
 V∴G∴の制服ではなく、いわゆるゴスロリファッションに身を包んだ(偽世界では特別珍しい訳ではない)、長い金髪を両サイドで束ねている美女。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅡ。
 識名は"Kannibalismus Hexe(食人魔女)"。
 常に余裕な態度を崩さず、妖しく微笑んでいる事が多いが、その微笑みは魅力的である事を通り越して、見る者に恐怖を与える。
 V∴G∴に入ってから長い訳ではないが、彼女自身は識術によって自身の肉体を変性させ、再生速度を著しく加速させる事によって、かなり長い年月を生きている。その為、彼女の名を知る識術師は多い。
 殺害した相手の肉を食らうことから「食人鬼」として有名であり、またそれを自称しても居る。そして、極度の識術至上主義者でもあり、識術の才能や技術が劣っているものを徹底的に見下す一方、三柱(サード・オーダー)等の強力な識術師には敬意を抱いている。
 かつては今のように、差別主義的であったり、人を食らうという狂気的な素振りを見せることはなく、むしろ清楚で大人しく、真面目な少女であった。
 しかし、彼女の居た集落に住む他の人間が、魔術(当時は"識術"の呼称が一般的ではなかった)の才に劣るのに対し、彼女だけは突然変異的な高い才能を有していたため、周囲からの嫉妬やいやがらせ、排斥を受けることが多かった。
 ある日、「人を殺して、さらにその人間を食う」といった事を行ったとされ捕らえられる。実際には彼女を疎ましく思う者達の言いがかりだったが、彼らに「魔女」と罵られて陵辱された後、無理矢理死体を食わされ、そして火炙りにされかける。そのショックに耐え切れず、ついには怒り狂った彼女は、「人を傷つけるから」という理由で封印していた自身の力を用いて、炎の中に「儀式」を見出し、住民全てを焼き殺した上で何人かを食った。
 以降、識術を使う度に当時の事がフラッシュバックされ、嫌でも人肉が食べたくなるようになってしまった。

 識術を使用することにより、自身に与えられる物理的損傷を殆ど軽減する事が出来る。また、いかにも「魔女」といったように、感染呪術的に相手への影響を与えたり、或いは炎などの自然現象を意図的に引き起こすことを可能とするなど、かなり器用なタイプ。
 
「劣った人間の嫉妬なんて見苦しいだけですわね」

ニコラ・ウィンスレット

性別:女 年齢:14? 種別:人間/魔術師
モード:ワンド3/ソード3/カップ1/ダイヤ1
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 長い銀髪の少女。記憶魔術師であり、学会中枢十八席の第十席を頂く、記憶魔術の頂点に立つ使い手。
 見た目は14歳程度で、幼い容姿だが、魔術により成長速度を著しく低下させているため、実際には、その何倍かの年月を生きている。
 生まれた時から、物事を鮮明に記憶しすぎて、すぐに記憶が溢れてしまうという性質を持っていた。そのため、ほぼシームレスに脳内との記憶のやり取りが行える、高性能外部記憶装置としての機能を持たせたリボン型魔術アイテム「レミニセンス」を常に身に付けている。片腕に巻きつけたそれを、「もう一方の手で巻き取ること」を詠唱として魔術を行使する。
 一見クールな性格だが、記憶を鮮明に思い出せることから、かえって刹那的な実感に飢えており、また、記憶に関する、病的なまでの「蒐集癖」があるため、男性と「いかにも成人向け漫画でありそうな、わざとらしいプレイ」に興じたりして楽しむことが多い。それだけでなく、「記憶を集めるために」老若男女問わず性行為を行う、生粋の変態性欲者。
 学会中枢として為すべき事と、私事の区別が出来ていない訳ではないが、アルバートをはじめ、学会の組織員に手を出すことも少なくないため、少々問題視されている。
 かつて、興味本位で、アンファング率いる、旧・魔術学会の側に立ち、侵略行為に参加したことがある為、メリアから、あまり快く思われていない節がある。
 
「本当に大切な記憶は、頭の中に留めておくべきです。形にすればきっと、忘れてしまいますので」

"ファントム"

性別:男? 年齢:?? 種別:人間?/魔術師/特異存在
モード:ワンド3/ソード3/カップ1/ダイヤ1
 黒の外套で全身を覆っている、何か。顔は見えないが、声は青年のようである。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅩⅡ。
 識名は不明。
 V∴G∴の会議にほぼ現れず、一切自分について語らないことから、メンバーからは「亡霊(ファントム)」と呼ばれている。
 任務に対しての姿勢は概ね忠実であり、かつ余計な戦闘は避ける。
 識術の能力は、偽世界最強の識術師、《三柱(サード・オーダー)》として知られる三人に匹敵するレベルのものであるが、そんな彼の存在を知るものがV∴G∴関係者だけであるという、奇妙な事になっている。

 複写識術を得意としており、アツィルト界に到達している事から、物体に依存しない、概念レベルの複製すらも可能とする。
 
「私はもう生きていない。死人について知る価値があるのか?」

フィーアエレム・エーデルハイト

性別:女 年齢:16 種別:人造人間/魔術師
モード:ワンド2/ソード0/カップ4/ダイヤ2
 長いピンク髪をツーサイドアップにしている少女。愛称は「フィー」。
 留学生として、市立櫻岡高等学校に通っている。
 同年代のマリー・フランシールや、高嶺由奈香とは仲が良い。
「バカっぽさ」とも表現できる底抜けの明るさと、優れた容姿で、瞬く間に校内の人気者の一人となった。
 良くも悪くも空気が読めず、人の気持ちが分からない。
 実は、錬金術師であり、学派長のアインスヴァール・エーデルハイトの孫にあたる。
 魔術界隈における名門、エーデルハイト家の現当主。
 また、その正体は人間ではなく、錬金術によって造られた、人造生命体であり、彼女にとって「親」とは、「彼女の創造者」を意味する。
 あまりにも人間の再現度が高いため、人間の記憶修正対象には含まれない。しかし、彼女自身は精神ネットワークに繋がっておらず、若干、常識や社会性に欠けている部分があるのはその為である。
 エーデルハイト家の娘であった母が死亡、父は失踪したため、祖父のアインスヴァールは、彼女に現当主の座を引き継いだ。
 出生ゆえか、「錬金術の申し子」とでもいうべき、類稀なる才覚を発揮しているが、彼女ほど「人」として完全に近い人造人間は過去に例を見ず、その身には謎が多い。
 しかし、アインスヴァールは、彼女が、「娘(フィーアエレムにとっての母)に何があったか」「どうすれば娘を蘇生させられるか」の鍵を握っていると考えている。
 
「皆してフィーちゃんの事バカ呼ばわりするんだから、イヤんなっちゃうよね」

マイ・サキムラ

性別:女 年齢:17 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド3/ソード0/カップ2/ダイヤ3
 セミロングの茶髪の少女。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅩⅠ。
 識名は"Warter Eisen(鉄の番人)"であり、マチルダと同様の意味を持つ識名を名乗っている。
 V∴G∴どころか、偽世界の中でも有数の「真っ当な神経をした人間」であり、悪行を嫌悪している。悪意が蔓延る、自らの住む世界の実情を分かった上で、それでも護ろうとしている。
 根は明るく健全だが、若干悲観的であり、「自分には識術くらいしか出来ることが無いし、その識術でも、自分より優れた人物は大量に居る」と考えている。
 偽世界を救うため、必死に努力して、何とか識術を形にしたうえでV∴G∴に入隊。しかし、その面子の多くがある種の異常さを抱えており、まるで自身と志を同じくする者とは思えなかったため(実際、各々かなり個人的な理由で入隊しているのだが)、半ば絶望していた。しかし、そんな中にマチルダという「正義に忠実であり、実力も高い識術師」が居たことから、彼女に強く憧れるようになった。

 識術によって、「式切」と名付けた、反りが小さく鍔のない刀を生成して戦う。
 式切の生成には通常詠唱を用いるが、攻撃識術を用いる際には、対応詠唱を行うことにより、最大の出力で発動させる。
 式切を、状況に応じて六種類の性質に変化させ(この時、性質によって刀に刻まれている文字の色が変わる)、変化している性質に沿った、強力な攻撃識術「六切剣」を放つことが出来る。
・断剣・岩切(だんけん・いわきり)…性質:剣の攻撃力の強化。文字の色は茶色。攻撃識術:強固な防御壁も切り裂く一撃を放つ。
・速剣・羽切(そっけん・はぎり)…性質:剣の振る速度を強化する。文字の色は白色。攻撃識術:相手の懐に一瞬で飛び込み、瞬速の斬戟を打つ。
・衝剣・風切(しょうけん・かぜきり)…性質:剣から衝撃波を放つ。文字の色は緑色。攻撃識術:範囲の広い強力な衝撃波を撃つ。
・突剣・鳥落(とっけん・とりおとし)…性質:突きの攻撃の射程を延ばす。文字の色は黄色。攻撃識術:離れた位置からレーザーのような、高速・長射程の突き攻撃を放つ。
・防剣・矢落(ぼうけん・やおとし)…性質:剣による回避の性能を強化する。文字の色は水色。攻撃識術:剣を中心として強固な防御壁を展開する。
・偽剣・裏切(ぎけん・うらぎり)…性質:識術による生成物を破壊する斬戟を繰り出せる。文字の色は黒色。攻撃識術:自身を中心とした、ある程度の範囲にある識術生成物を全て破壊する。また、アッシャー界(低位)の識術の発動もキャンセルする。
 マイ本人は、自身の構築したこの識術にあまり自信を持っていないものの、実際にはかなり強力な識術であり、彼女がそれを実戦で活かしきれていないだけである。マチルダ曰く「識術構成は悪くないが、運用に問題がある」、「手の内のカードを無駄遣いしすぎる」等。
 
「私の『式切』は、一振りで六振り分です!」

マチルダ・カンセラル

性別:女 年齢:28 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド2/ソード3/カップ1/ダイヤ2
 セミロングの金髪の女性。男性口調だが、見た目は普通に女性的。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅩ。
 識名は"Ferreus custos(鉄の番人)"であり、他のメンバーからは「フェレウス」と識名で呼ばれる事が多い。
 好戦的であったり、精神的に不安定な人間の多いV∴G∴の中では、かなり「冷めている」ように見える性格。しかし、V∴G∴が有する最大の存在理由である「武力で偽世界を護る」という点において忠実であり、無用な争いは好まないものの、必要だと思った争いには全力で取り掛かる。
 "戦闘の為の魔術"に非常に熟達しており、戦闘相手の詠唱の癖や使用魔術から系統を割り出し、かつ、一般的な識術師がせいぜい3、4種類程度の魔術行為しか行うことが出来ないのに対して、彼女は炎剣生成、氷結、弾道変化、地形変化等を含む、十数種類の魔術行為を使いこなす事によって臨機応変に対応できる能力を持つ。
 あらゆる意味で隙のない女性。

 V∴G∴最強の戦力がアマリアという不安定な少女である以上、冷静なマチルダが組織のまとめ役となる事が多く、組織と政府側との架け橋にもなっている。
 また、魔術を扱う技術から、他人の実力を測ることも得意としているため、V∴G∴の採用試験担当でもある。
 
「これから君がやるべき事は単純だ。私を倒せばいい。手加減はしよう」

マリー・フランシール

性別:女 年齢:17歳 種別:人間/魔術師
モード:ワンド3/ソード1/カップ2/ダイヤ2
 金髪をツインテールにしている少女。市立櫻岡高等学校に通っている。
 境界魔術の学派長、メリア・フランシールの娘であり、娘の彼女自身も優れた境界魔術師である。
 また、マリエッタ・フランシールという、シスコンの妹が居る。
 魔術師である自分に自信を持っており、少々傲慢ともいえる態度を取ることが多いが、母の教育の賜物か、根は善良である。
「魔術師であること」に強い拘りを持つのは、何かと母と比較されがちなことから来る反抗心のあらわれ。
 何だかんだと苦言を放ちつつも、危機に陥っている他人を放っておけない、いわゆるツンデレでもある。
 魔術の世界に足を踏み入れた高嶺由奈香を救ったのが彼女であり、現在は、どちらの側でも友人として関わっている。
 かつては魔術学会に所属しながらも、《教会》に移籍した少女、ロゼッタ・ロストワードとはライバル関係であり、互いに、タイプの異なる魔術を批判しあっていた。

 あらゆる境界魔術を使いこなすが、特に「詠唱圧縮」、即ち、魔術の結果を得る為に必要な、あらゆる工程の圧縮・省略に関する研究を得意とする。
 魔術用に、常にチョークを持ち歩いている。


「あんた、魔術師になるってどーいう事か分かってるの!?……あ~もう、ついてきてっ!」

メリア・フランシール

性別:女 年齢:25前後? 種別:人間/魔術師
モード:ワンド0/ソード2/カップ3/ダイヤ3
 長い金髪の女性。学会中枢十八席の第三席を頂く、境界魔術の長にして、最強の境界魔術師。
 実年齢は、少なくとも百歳を超える。
 理知的かつ柔和な女性で、既婚者。
 若い娘が居ることから、特に若者に対しては親身な態度を取ることが多い。
 アルバートに執心されていることに気づいているが、彼女は貞淑な人妻であるため、それに応えることはなく、飽くまで彼のことは「可愛い部下であり弟子」としてしか見てない。
 人格破綻者の多い魔術の界隈にあって、非常に真っ当な感性を有している。
 しかし、魔術学会の「一般社会と魔術社会の境界を保つ」という理念を遵守する為ならば、冷徹になれるという一面も持っている。
 魔術学会が現在の姿になるにあたって多大な貢献をした人物であり、現在の理念を掲げることになったのも、元々は彼女の意思であるため、その影響力は、姿を現さない第一席を除けば最大級である。
 高い技量と人間性、学会内の地位を併せ持っていることから、非常に求心力のある女性ではあるものの、魔術師でありながら、魔術師を統制することを目指しているため、敵対的な態度を取る魔術師も、学会内外問わず数多い。
 
「境界魔術の長たるもの、”こちら側”の方々を”あちら側”に付き合わせる責務がありましょう」

ユイ・アマヌイ

性別:女 年齢:16 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド0/ソード0/カップ5/ダイヤ3
 小柄で、前髪をセンター分けしている黒髪セミロングの少女。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅨ。
 識名は無いが、戦闘スタイルより「糸結い」の名で怖れられている。
 非常に冷めている性格で、物事に拘らないというよりはそもそも興味が無い。意志が希薄であり、他人に"やれ"と言われたことを拒否する事はあっても、自ら何か行動に移そうとすることは滅多にない。
 自分が何かから必要とされていないという状況を何よりも嫌う。そのため、特別、戦闘狂という訳でもなく、かといってV∴G∴の"正義"に同調しているという訳でもないが、V∴G∴の戦力として必要とされていると感じている事から、ナンバーⅨとして所属している。
 彼女自身に明確な信念がある訳ではないため、必要でない戦闘をする事はないが、かといって他者を殺すことに躊躇は全く無く、そういった点で狂気的と言える。

 識術によって銀糸を作り出し、対象を絡め取ったり、切断を行ったりする。また、束ねることで防御にも使用している。

 《アズ・リアル》上での対存在は天縫結衣。櫻岡高校2年生であり、芳乃とは別のクラスの級長。
 非常に真面目かつ努力家で、容姿の人気はあるものの、包容力のある芳乃とは異なり、自分にも他人にも厳しいタイプであるため、きっちりしているのが嫌な生徒からは反感を買っている。
 彼女自身は人の為に頑張ることが好きであり、人から必要とされることに喜びを感じる。
 手芸が得意で、自室には自作のぬいぐるみやら衣服やらが大量にある。
 
「誰かに必要として貰えないなんて、そんな人生、私は嫌よ。何のために生まれたのか分からなくなってしまうもの」

リイチ・”エステル”・クラーク

性別:男 年齢:20 種別:人間/魔術師
モード:ワンド1/ソード2/カップ2/ダイヤ3
 丸縁眼鏡に黒髪の日系男性。学会中枢十八席のうちの第十六席を頂く、真語魔術の学派長であり、学派が所有する知識集積システム《図書館(ライブラリ)》を管理する、《図書館司書長(ライブラリアン)》。本人も真語術師である。
 見た目と実年齢が相応しない者が多い魔術師の中では珍しく、見た目通りの年齢。
 常に批判や嘲笑もどこ吹く風といった様子で、優しい笑みと穏健な態度をとっている、温厚な性格。
魔術的な出自背景をほぼ持たず、幼少期に偶然出会った魔術書から魔術の世界に入り込んだ『新参者』であるため、一部の魔術師からは軽蔑されている。

 リイチ本人の魔術的素養は決して高くはないが、《図書館》及び、先代学派長「エステル・ホワイト」との親和性が高く、エステル自身であるところの《図書館》が自ら選んだ唯一の司書である。結果として、図書館に収められたあらゆる知識および真語の閲覧検索を可能としており、たった「一言」で世界法則に影響を与えられるほどの真語の使い手となっている。

 現在の彼は《図書館》を通じ、《図書館》に遍在する『エステル・ホワイト』と融合状態にある。彼の思想理念思考のすべてがエステル・ホワイトによって浸食されている形となるが、リイチ本人はそれを喜んで受け入れている。そのため、エステルの『完全なる真語に至り、神様と友達になりたい』という願いを共有している。
 自ら――リイチかエステルか――がその域に到達する前に、「神様」と真語による世界秩序が崩壊することを可能な限り防ぎたいと考えているため、世界崩壊への対処に関しては協力的な立場をとる。
 しかし、《図書館》司書として、真語術師や他学派の魔術師からの「情報参照要請」に応じることで多忙であるため、自ら戦線に立つことは基本的にはない。
 
「話せば分かるよ。折角、僕たちは”言葉”が使えるんだから」

リー・フェイレン(李妃蓮)

性別:女 年齢:19 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド0/ソード1/カップ0/ダイヤ7
 いわゆるお団子ヘアの、黒髪の少女。青の花飾りをつけている。V∴G∴の制服をやたら改造しており、彼女の其れはノースリーブになっていたり、スカートのスリットがより大胆になっている。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅧ。
 識名は無し。
 いつも明るい態度を取っており、V∴G∴のムードメーカー的な存在である。しかしその実、性格は非常に狡猾で、自分個人の利益の為の努力を決して惜しまない。逆に、自分にとって利得にならない努力は徹底的に避けたがるし、引き際を見誤ることもしない。
 識術師である事に何ら拘りや矜持がある訳ではないどころか、V∴G∴としての使命にも興味が無く、ただ待遇が良いからという理由で所属している。しかし、その「拘りの無さ」が強みであるとも言える。
 かつては偽世界という狭い世界の中でも貧民層に属しており、暴力に溢れた劣悪な社会の中で娼婦として生きてきた事から、良い生活に憧れていた。そんな彼女にとって、「力」とはそれそのものを目指すようなものではなく、「富」を得る為の手段でしかない。

 "魔術師"というよりも、魔術を殺しの道具とした"殺し屋"の側面が強く、殺しの為の魔術に特化しており、基本的には暗殺を目指す。しかし、もし敵と相対するような状況になった場合は一転して、武侠ドラマさながら、空中を舞いつつ実剣を使った近接戦闘を行ったり、指弾で攻撃したりといった、派手なパフォーマンスじみた戦い方をする。だが、それはあくまで派手な動きによる目くらましに過ぎず、立ち回りの中から相手の隙を突いて、"遊びの無い一撃"で確実に相手を抹殺する。

 ふざけている時だけ語尾に「~アル」と付けて喋る。
 
「アタシは勝負なんかしてないって。ただ"仕事"してるだけ。早く"仕事"を片付けて帰りたいんだけど」

レオンハルト・アードラー

性別:男 年齢:34 種別:人間/魔術師/特異存在
モード:ワンド3/ソード3/カップ0/ダイヤ2
 黒髪の短髪。
 《偽世界》に住んでいる魔術師であり、偽世界政府直属の戦闘実働部隊V∴G∴のナンバーⅤ。
 識名は無し。
 寡黙な男性で、あまり必要な事以外は話さず、任務外での付き合いも悪い。しかし、V∴G∴としての任務には非常に忠実であり、そういった点から、マチルダとは互いに同僚としての信頼関係にある。彼女と同じく、無用な争いを好まない。
 V∴G∴という組織での任務の中に見出した正義を貫いている。そういった主張を他者に押し付ける事は無く、"人には人の正義がある"と考えているが、立ち塞がる者は、その者の考えを理解はしつつも全力で排除する。
 かつてはまともに識術を使うことが出来ず、しかし銃の腕を活かして、政府の警備隊で働いていた。しかし、ある日発生した暴動で、強力な識術師に圧倒され、彼以外の同僚が殺害され、彼も左腕を失った時から、必死に努力を重ね、時間をかけてようやく5=6まで到達した。
 識術の才能には恵まれていないが、左腕に装着された機関銃からの射撃は、下手な識術よりも迅速に、確実に、敵対者を殺害する。
 識術は主に弾丸の装填に用いており、生成物減衰効果を考慮に入れた有効射程を正確に把握している。
 
「……これが私の"正義"だ。気に入らなければ、貴様の"正義"を見せてみろ」

  • 最終更新:2017-11-12 22:37:21

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